【生徒指導主事の仕事内容】具体例や1年の流れを徹底解説

生徒指導の仕事について徹底解説  本と育児と先生のこと 

新しい年度が近づくと、来年度の人事や学年、校務分掌が気になりますよね。「次はどんな役割になるのかな?」と近くの先生と話す時間は、わくわくする一方で、少し不安も感じるものです。特に「〇〇って具体的に何をするんだろう?」と悩むことはありませんか?

この記事では、生徒指導主事の仕事内容を詳しく解説します。私の夫は教職員4年目で生徒指導主事を経験しました。その時の体験や知見をもとに、若手教員にも分かりやすい形でまとめています。

そもそも校務分掌とは?種類や内容について知りたい方はこちらの「【初任者必見】小学校の校務分掌とは?種類と内容を徹底解説!」の記事をご覧ください。

最後まで読めば、生徒指導主事として1年間に求められる役割や具体的な仕事がしっかり理解できる内容です!ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

・旦那が小学校の先生
・育児3年目の20代 もうすぐ二児の母親
・旅行好き✈️ 45都道府県制覇
・家計管理💰
・温泉旅行大好き♨
・自分の経験が少しでも誰かの役に立てばと思い情報を発信                       

生徒指導主事の仕事とは?

普段の業務:未然防止の取り組み

生徒指導主事の一番の仕事は、トラブルや問題行動を未然に防ぐことです。一般的に「生徒指導」と聞くと、トラブルが起きた際の対応をイメージしがちですが、実際には「トラブルが起きない環境づくり」が大切です。そのため、日々の生活の中での声かけや取り組みが欠かせません。

具体例:

  • 校内放送で「〇〇なことを心がけよう」と呼びかける
  • 毎日ホワイトボードにメッセージを書いて児童玄関に掲示する
  • お昼の放送で週間ニュースを発信する
  • 子どもたちと一緒にオリジナルキャラクターを作り、校内に掲示する

こうした工夫を通じて、子どもたちに意識付けを行い、トラブルの発生を未然に防ぎます。


トラブル対応:担任や子ども、保護者との連携

子どもへの対応

トラブルが起きた場合、まずは担任の先生が対応しますが、大きな問題には生徒指導主事が間に入ります。ポイントは、担任との方針を統一しつつも話し方に工夫を加えること。

例:

  • 担任が厳しく叱った場合、生徒指導主事は諭すように話す
  • 担任が諭す対応をした場合、生徒指導主事は厳しく注意する

このように話し方を変えることで、子どもにとって「なぜ2人の先生が対応しているのか」が理解しやすくなり、指導の効果が高まります。

教員への助言

生徒指導主事は、担任の先生や管理職との橋渡し役も担います。
例えば、トラブル対応の順序や必要な連絡事項を整理し、スムーズな解決をサポートします。

具体例:

  • 「まず〇〇さんに事実確認を行い、その後△△さんに話を聞きましょう」
  • 「保護者に連絡する前に、関連する先生同士で情報を共有しましょう」

若手教員が生徒指導主事を任されると、年上の教員とのコミュニケーションに悩むこともあります。私の夫も25歳で任命された際、同じような壁に直面しました。大切なのは、「言いたいこと」と「必ず伝えるべきこと」を分け、後者をしっかりと伝えることです。

保護者対応

保護者対応は基本的に担任が行いますが、必要に応じて生徒指導主事がサポートに入ることもあります。特に、問題が大きくなりそうな場合や、保護者から要望があった場合です。センシティブな話題が多いため、慎重に対応することが求められます。

会議への参加と役割

生徒指導主事は、生徒指導全般を担当する重要な役割を担っています。そのため、さまざまな部会や企画会に参加することが求められます。たとえば、学校保健委員会のように一見生徒指導と関係が薄そうな会議にも出席を求められます。そのことで学校全体の調和や安全な環境づくりに寄与します。


全校集会での発言

朝礼や始業式、終業式など、全校児童が集まる場では、生徒指導主事が子どもたちに向けて話をすることがあります。具体的には、1週間の目標を提示したり、長期休暇前に安全面での注意喚起を行ったりします。これにより、学校全体としての指導方針を明確にし、児童の意識向上を図ります。


運営委員会との協働

生徒指導主事は運営委員会と連携し、さまざまな学校活動を推進します。「あいさつ運動」や「廊下歩行週間」といった取り組みは、生徒指導の一環として位置づけられ、活動の計画や進行を支える役割を担います。必要に応じて担当教員をサポートしながら、学校全体で取り組む環境を整えます。


事務的業務の効率化

生徒指導主事の業務には、学校全体に関わる書類や調査対応が含まれます。授業後に職員室へ戻ると、机の上に多くの書類が積まれているのは日常茶飯事です。これらの書類の中には、緊急性の高いものや優先度を見極める必要があるものが含まれており、効率よく処理する能力が求められます。


配布物の整理と優先順位付け

配布物や調査依頼は、量が膨大である一方、どれも重要な内容を含んでいます。そのため、生徒指導主事は、内容を素早く把握し、必要性や対応の優先順位を判断するスキルが求められます。日々の授業や行事準備と並行して行うため、効率的な情報整理が非常に重要です。

職員会議での提案と校則の見直し

生徒指導主事は、職員会議で生徒指導に関する重要な提案を行います。いじめ対策の進捗報告や翌月の指導計画だけでなく、生活のルールや遊具の利用方法など、校則に関わる議論も担います。近年は「ブラック校則」という言葉が注目され、靴下の色や髪型といった校則の見直しが進む一方、「統一感」や「校風の乱れ」を懸念する意見も根強くあります。旦那個人としては、多様な考え方が広がる中では、学習に影響しない範囲での柔軟な校則運用が望ましいと考えています。


トラブルや出来事の記録管理

学校で発生したトラブルを記録することは、今後の対応や指導方針に役立ちます。多くの場合は担任が記録を残しますが、生徒指導主事も視点を加えてメモを作成します。人間の記憶は曖昧になりがちなため、発生時に詳細を記録することが重要です。特に重大なトラブルの場合、これが解決の糸口となることがあります。特に事実と意見や感想を分けて記入することが大切になります。


いじめ問題対策の推進

いじめ防止対策基本方針の作成は、学校において生徒指導主事が中心となって行います。毎年、前年度の方針をもとに更新が行われますが、法律で定められた部分には変更が加えられない場合があります。この基本方針を軸に、月1回または学期ごとにいじめ防止対策委員会や生徒指導部会を開催し、いじめの未然防止と早期対応を図っています。緊急時には、迅速に会議を開催する体制も整えています。


生徒指導主事と学年分掌の関係

生徒指導主事であっても、学年ごとの分掌業務が割り当てられます。これに加え、全学年の生徒指導にも関わるため、負担はさらに大きくなります。そのため、効率的に業務を進める工夫が求められます。例えば、朝早く出勤して重要な仕事を片付けるなどの方法で、負担を軽減する取り組みが必要です。


生徒指導主事の手当と実情

生徒指導主事には、役職手当が支給されます。たとえば、私の夫が勤める自治体では1日あたり200円、月約4,000円、年間では4〜5万円が支給されます。しかし、仕事内容に対して十分とは言えません。生徒指導主事は、自分の学年以外のトラブルにも対応し、夜遅くまで保護者との話し合いに参加することもあります。こうした業務量を考えると、手当が実態に見合っていないのは明らかです。


まとめ

生徒指導主事の仕事は、日常的な児童への声かけやトラブル対応に加え、見えにくい事務作業や校則の見直し、いじめ問題対策など多岐にわたります。これらの業務を円滑に進めるためには、効率化や他教職員との連携が不可欠です。夫は、生徒指導主事の役割を果たしながらも、家庭や個人の時間を確保するために早朝から仕事をこなしていました。この取り組みについては、以下の記事でさらに詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

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